「結(ゆい)」と「ミンガ(MINGA)」

コロンビアで「ミンガ(MINGA)」というものに出会った。

「ミンガ」とは、その土地に暮らす繋人々によって行われる、コミュニティー内の共同作業のことをいう。

具体的には、近隣・親戚の畑仕事の手伝い合い、共同で家を建てること、路地の清掃などがある。自治会で行う地域清掃なんかをイメージすると分かりやすいかもしれない。コミュニテー社会という地域社会を維持するためにとても大切なものだ。人々の繋がりの深さが背景にある。

もともとはペルー、ボリビアのアンデスではなされるケチュア語が語源となっているらしい。
ペルー・エクアドルのアンデスでも頻繁に耳にした言葉で、主に先住民族社会で話される。



日本には「結(ゆい)」という言葉がある。

wikipediaには、「結とは労働力を対等に交換しあって田植え、稲刈りなど農の営みや住居など生活の営みを維持していくために共同作業をおこなうこと、もしくはそのための相互扶助組織のことをいう。社会基盤の維持にかかわるものは特に自普請ともよび、労力、資材、資金を提供しあう互助活動全体を指す。地縁にもとづく「近所付き合い」とみなすことも可能であり、古くは「十分の付き合い」や隣組も結の一種といえる。また、広義には無尽や消防団などは資金や災害対策の労役に限った結であるといえる。」

まさに、アンデスの「ミンガ」そのものだ。沖縄では「ゆいまーる」というらしい。



この「結」を、茨城で耳にした。ただそこはやっぱり茨城、「ゆぎぃ」と訛っている。

僕が聞いた「ゆぎぃ」は現在の物ではなくて、「昔は、ゆぎぃつうのがあったんだ」と過去形だった。

田植えを見せてもらいに行ったときにこんな話を聞いた。
「この辺では昔「ゆぎぃ」つうのがあったんだ。田植えすっとき、近所の人に手伝ってもらったり手伝ったりしてやったの。それがお祭りみたいで、豪勢なご飯をいっぱい用意して、お昼にはみんなしてワイワイやって。楽しかったんだよぉ。」

今の農作業は機械化され、ほとんど個人で作業する。そのため田んぼ仕事の結はなくなっていった。

この話をしてくれた方の話は「親父から『米じゃ食えないんだから、他で仕事をみつけろ。』と言われていた。生活するには、なるたけ畑仕事の時間を減らして、金になる仕事の時間を作らなきゃならない。」と続いた。そのために機械を入れ、効率よく作業できるようにしていった。彼の息子さんも会社勤めをしていて、農作業が忙しくなる季節の土日だけ手伝いをする。

この農家のお母さんは、若いときに街から農村へ嫁いできた。50年くらい前、当時まだ電気もまばらだったそこに初めて来たときのことを、「いやぁ、とんでもないとこ来ちゃったと思ってね。もう嫌で嫌でしょうがなかった。」と振り返る。

でも今は、仕事を引退した旦那さんとの畑仕事が「生きがい」だと話す。「他にやることもないしねぇ」と微笑みながら。

日本と南米アンデス、コロンビアとの一つのつながりでした。

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早朝、コーヒー畑へ向かう(コロンビア・カウカ県ハンバロ)
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学校へ木材を運ぶ子供たち(コロンビア・カウカ県ハンバロ)
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コミュニティーの住民が集まり、お年寄りから意見を聞く。(コロンビア・カウカ県タクエジョ)
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道路整備を終え、土地の酒チチャを飲む。(コロンビア・カウカ県ハンバロ)
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集会の後、朝まで踊りとおす若者たち。(コロンビア・カウカ県カルドノ)
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