ニカラグア2

焼けるように暑いマナグアを歩いていると、口に入った水分はあっという間に汗になります。もしかすると、汗になる前に蒸発してるんじゃないかというくらい、すぐに喉がカラカラになります。

10年前、ある方とニカラグアのスラムを歩いていました。
僕はひょこひょこと、置いていかれないようその人の後ろをついて歩いていました。
その日も今と同じように、真っ青な空から遠慮を知らない太陽が、日差しをガンガン照らしつけていました。

カラカラの喉を潤すために、スラムにあった雑貨屋に入りました。入り口の日陰に、確か3つくらいのプラスティック製の椅子とテーブルのセットが置いてあり、2人で冷たいコーラを飲みました。覚えてはいないのですが、最初の一口で半分以上減らしたような気がします。

店の中に、どでかいジュークボックスがありました。
そこからやけにロマンティックな音楽が流れていました。
その横のテーブルに座っていた、多分地元のカップルが、テーブル越しに方を寄せ合い熱いキスを交わしていました。
僕はそれに見とれて、ぽかんと口を開けていると、後ろから「チッチッチ」と細かくした打つ音が聞こえました。振り向くと、僕がついて歩いていたその人が、カメラを構えていました。そのカップルを狙っていたのですね。口を開けて見とれていた僕が邪魔だったわけです。

なるほど、と思いつつ、コーラを飲み干したわけですが、今もそのシーンが頭に焼き付いています。
あれは何の曲だったんだろう。正確な場所は忘れてしまったんですが、灼熱のマナグアを歩いていてパッとその場面が蘇りました。

その後、その時の写真を見る機会がありました。
とても色っぽかったです。
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ニカラグア

ニカラグアに来ました。
安いチケットを組み合わせたら、乗り換えが6回、ほぼ2日の道のりとなりました。
おかげさまで、寝てばかりだったので時差ボケは何時もより軽いようでした。

10年ぶりのニカラグア。(去年は通過だけだったので実質です。)
首都マナグアは日が昇り8時を過ぎると汗が垂れるほどの暑さに包まれます。
外を歩くとあっという間に皮膚が焼けるように暑くなります。
緑のやけに多い首都の中心を、暑さを感じながら歩いていると、10年前の記憶が一つ一つ蘇ってきました。

月末まで滞在しています。

ニカラグア 2004

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2004年 ニカラグア

2004年、ニカラグアの首都マナグアゴミ捨て場に通っていた。
毎日、毎日、一ヶ月間通い続けた。沢山の人が働き、生活するその場所で、僕は初めて写真を撮るために人と真正面からぶつかった。今考えると、無我夢中だった。何かを掴まなければと必死だった。

その直前に、ある方の後をついて、そこに入った。そして突き放され、一人になった。
ここが僕にとってのスタートラインだったのかもしれない。

ゴミ捨て場で、一人になって初めて、そこを生活の場としている人たちと向き合った。
相手を知らない怖さの中で、腹を決めて通うようになって、相手の顔が見えてきた。同じ人間だった。
僕が相手の顔を見ると、相手も僕の顔を見てくれるようになった。僕が名前を呼ぶと、相手も名前を呼んでくれた。

ニカラグアは暑かった。本当に暑くて、自分の小ささに打ちひしがれて、くたくたになった。
でも、今も体の中にくっきりと残っている。ゴミ捨て場に立ち込める煙、腐った果物の匂い、熱風の温度、交わした会話、人の声。

時々、どうしようもなく自信がなくなる。そんな時、どうしようもなく苦しくなる。いつまでたってもこの繰り返しだ。そのたびに、今の自分は間違っていないかと不安になる。 数年後のその方に会ったとき「僕は間違っているんじゃないでしょうか」と話すと、「みんな間違いだらけだよ」といったくださった。


心が折れそうになったとき、ニカラグアを思い出す。志を忘れてないかと自問する。